

今年50歳を迎えます。あ、年齢を言いたいわけではなく、何を伝えたいかと言うと。物心ついたころから、「おしゃれをするのが好きでした」ということ。よく「子供の頃、こだわりのあるおしゃれをしていたのですか?」と聞かれますが、昔も今も、実はあまりこだわりはありません。好きなもの、愛おしいもの、を自分なりにミックスして組み合わせることが好きなだけです。そうそう、冒頭の年齢の話に戻ると、自分のお金で服やバッグを買えるようになってから、ずっとおしゃれに心を寄せ続け、長い時間が経ったなあ、と最近、じんわり感動してしまいました。セルフヴィンテージもクローゼットにかなりの数架かっているし、記憶や思い出がたくさん詰まったバッグもあります。そう、年齢を重ねてからのおしゃれの楽しさは、そんなものたちを、自由に自在にミックスできることにあります。

例えば、とある日のコーディネート。ジャケットとバッグはセリーヌ。ジャケットは新品ですが、バッグはニューヨークのヴィンテージショップで10年以上前に買ったもの。ヴィンテージがセルフヴィンテージに(笑)。おそらく1970年代のものだった気がします。履いていたGUCCIのビットローファーは、大事に、けれど大胆に履き続けて7年くらい経つでしょうか。こんなに履きやすいローファーは、今まで出会ったことがないくらい。同じ世代の女性がデザイナーを務めていたこの頃の、ベーシックなGUCCIが好きで、ワンピースも今でも大事に着ています。

そしてデニムは今年購入したH&M。自分でカットオフし、膝の加工も、間違えて足を入れてしまい、大きく育ちました(笑)。確か3000円くらいだったと思います。ポリウレタンが入っていない、コットンのボーイッシュな感じが気に入っていて、膝で裂けてしまったら、ショートパンツにして、娘にあげようと思っています♡
新しいものと古いもの。高価なものとリーズナブルなもの。ちなみにニットはマディソンブルーですが、組み合わせたアイテムの出自も金額も全く違う1枚、1つずつを、ワクワクとコーディネートしています。おしゃれは、着る人のアイデンティティ。目指す女性像、好きなテイスト、生きてきた歴史。それをぎゅっと濃縮するツール。楽しい楽しい、と思って毎日着る服を決められたら良いですね♡
STYLING ITEM
ジャケット、バッグ/セリーヌ
ニット/マディソンブルー
黒の石が付いたリング/etsuko sonobe
小指にしたリング/ブチェラッティ
靴/グッチ