
もし、訪れる地でデザインされた服があれば、それを持っていくようにしています。私にとって旅(出張含む)の醍醐味は、人とのコミュニケーション。今回日本が誇るテクノロジー、美しさ、繊細さを表するグランドセイコーの時計を持ってきたのもそのせいです。一人歩きが多いミラノのソロ活動ではつけていませんでしたが、いよいよ始まる取材では、ワイナリーを巡り、生産者やオーナーにインタビューもするので、しっかりと着けていこうと思っています。

さて、ミラノの街歩きには、足元をフラットにしたいのもあったし、どんなブティックに入ろうが気後れしないように、ファビアナ・フィリッピのスカートをコーディネートしました。ジャガードなのかな、表情のある素材で、薄くて軽くて、着心地も抜群。シワにならない。これを着て出かけたら、コルソ・コモでもプラダでも、信号待ちの街角でも、とにかく褒められる。そこでもちろん、「イタリアのブランドよ」と答えると、みんな、にっこり笑ってくれます。
ファッションって、この瞬間が楽しい。私にとっては、見せびらかすものでも、威圧するものでもなく、ツール。ある店では、ほかのスタッフまで寄ってきて、「Can I touch?」と(笑)。少し肌寒いので、ショート丈のライダースを羽織って。これはイギリスのブランドだったけど(笑)。スカートは雨の日にはいたので、水撥ねしてしまいましたが、日本に帰ってきちんとクリーニングに出して、大切に着続けよう。確か、2年前のものだったと思います。ワイナリーはスニーカー、羽織が必要、もしかするとスーツ姿のオーナーとご挨拶する、という超難しいドレスコード。また、ご紹介しますね!
STYLING ITEM
ジャケット/アレキサンダー・マックイーン
ニット/マディソン・ブルー
スカート/ファビアナ・フィリッピ
バッグ/ヴァレクストラ
靴/Miu Miu