Blog大草直子の毎日AMARC
7月6日に開催したAMARC初となるオンラインレッスン。大草が絶大な信頼を寄せるまいこ ホリスティック スキン クリニックの院長である山崎まいこ先生をお招きし、みなさんからの「なんとなくの不調やモヤモヤ」に関するご質問やお悩みにプロの視点からお答えいただきました。今回は、そのレッスンの内容をお悩み&アンサー別にご紹介。気分が沈みやすい今日この頃ですが、不調を好調に変えるヒントを見つけていただけたら嬉しいです!
【なんとなくの不調を解消したい!】
こんなお悩みありませんか?
□病院にいくほどじゃないけれどなんとなくだるい
□のぼせなど更年期のような症状
□疲労感
□気分が落ち込みやすい
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[解決策]
規則正しい生活で、2つの女性ホルモンのバランスを整えて
<まいこ先生のアンサー>
年齢を重ね様々な不調がでてくる原因のひとつが、女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」の”バランス乱れ”。この2つの女性ホルモンのバランスが崩れていくことが、色々な症状や不調に起因していると言われています。
まず、エストロゲンよりも先に、プロゲステロンががくんと減少する方が多いです。一方で、仕事をバリバリしていたり、子育てを頑張っているなど、さまざまなストレスを抱えながら生きる現代女性は、エストロゲンが相対的に過剰になる方が多く、ギャップがどんどん開いてしまうのです。このギャップが開けば開くほど、のぼせや気分の落ち込み、頭痛、肩こり、眠れない、という不調につながります。
このギャップを縮めることが何よりの解決策! まずは、睡眠の質をあげること、添加物を控えた食事、規則正しい食生活など、規則正しい生活を。また、過剰なエストロゲンを体外に排出していくには、食物繊維が有効。穀物は全粒粉、野菜はまるごといただくなどホールフードを心がけて。ほかには、海藻、キノコ類もおすすめ。
【良質な睡眠をとるには?】
こんなお悩みありませんか?
□寝入りが難しい
□途中で起きてしまう
□睡眠時間はとれているのに疲れが残っている
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[解決策]
日常的に気をつけていても減るもの、摂りにくいものはサプリやハーブを頼る!
<まいこ先生のアンサー>
睡眠不調には色々なパターンがあるのですが、まず、寝入りをよくするためには、寝る直前にお風呂に入るのではなく2〜3時間前に入ったり、寝る前のスマホを避けること。それでも交感神経がたかぶって神経が休まらない方には、良質な睡眠に効果的なハーブ「バレリアンルート」を。カプセルやハーブティなど、いろいろな形で取り入れられます。
また、睡眠に悩みをもつ方に欠乏しがちなのがマグネシウム。サプリメントで摂取してもいいですし、皮膚からも経皮吸収されるのでマグネシウムが入ったバスソルトなども効果的。神経をゆるめて体をリラックスさせてくれます。
それから、睡眠にも、先ほど述べたホルモンバランスを整えるのにもいいのが「ワイルドヤム」という成分。これも天然の植物で、リラックスできたり、ホルモンのギャップを埋めるひとつの手立てにもなります。ちなみに欧米では、ホルモンバランスを整えようとする意識が日本より根付いていて、プロゲステロンを補う「ワイルドヤム」もサプリメントになっていたり、肌から吸収させるクリームタイプのプロダクトもあります。用法や用量をきちんと確認しながら、試してみるのも良いかもしれません。
【肌のゆらぎには?】
こんなお悩みありませんか?
□マスクによる肌荒れが気になる
□今まで使っていたスキンケアが急に合わなくなった
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[解決策]
亜鉛を意識して摂り、強い肌を内側から育む!
<まいこ先生のアンサー>
肌荒れやマスクによるかゆみなどの肌トラブルも、ホルモンバランスの乱れが原因になっていることも。ホルモンバランスが乱れると、栄養素のバランスも同時に崩れてしまい、肌に直結するものとしては亜鉛が失われていく率が高くなります。亜鉛は「ミネラルの王様」とも言われていて、体の中で何百もの大切な役割を担ってくれています。肌にも深く関わりがあり、亜鉛が足りないと肌の神経細胞の働きが過敏に。その結果、マスクだけでなく、紫外線やほこりにも過敏になったり、今まで使っていたスキンケアが合わなくなることも。マスクでかぶれてしまう人は、亜鉛不足を疑ってみてもいいかもしれないですね。
亜鉛は食べ物から取るのが一番。圧倒的に亜鉛が多いのは魚介類。例えば、1日分の栄養素として必要な亜鉛は牡蠣6個分。毎日は難しいと思いますが、意識的に魚介類、もしくはお肉や動物性タンパク質を採るようにしてみてください。あとは、卵黄にも亜鉛は多く含まれます。もちろん食事+サプリメントで摂ってもOKです。
【冷えの解消には?】
こんなお悩みありませんか?
□頭はほてるのに脚は冷えている
□冷房が苦手ですぐに寒くなってしまう
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[解決策]
貧血が原因の場合も。とにかく鉄分を意識して。
<まいこ先生のアンサー>
冷えも、先にお伝えしたホルモンバランスと関係があるのですが、貧血からきていることも多いんです。鉄分が不足していると、抹消に酸素を送れなくなり、抹消=手足の先でエネルギーをつくれなくなってしまうのです。もし、過去に貧血と判断されたことがある方は、鉄分を意識して摂取してみてください。ただし、鉄は過剰摂取にならないように注意しましょう。
【肩こりや消化不良を改善するには?】
こんなお悩みありませんか?
□万年肩こりに悩まされている
□胃腸が弱く、消化不良を感じている
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[解決策]
腸をケアして、身体の中のめぐりを良くして
<まいこ先生のアンサー>
肩こりは、上述の冷えの改善と同じように、鉄分を補給して血流をよくすることも解決法の1つですが、意外と消化不良や胃腸の不調が原因の方もいらっしゃいます。消化不良は、肩こり以外にも様々な不調を誘引してしまうので、腸から見直すのもいいかもしれません。
腸のためにすぐにできることとしては……
・食事の時によく噛むこと
ひとくち30回を意識して噛んでください。これだけで便秘が治ることも。
・食事の30分くらい前に消化を促す酸や酢酸を取り入れて
具体的にはレモン水やアップルビネガーを水に入れたものを飲めばOK。あとは酢の物を食べるのでも。
・調理方法を変えてみる
消化不良を感じている場合、一旦、生野菜は置いておいて、火を通した野菜を食べてみてください。人間は、野菜やフルーツの消化酵素を持っておらず、便秘解消のためにサラダをいっぱい食べても、逆にお腹が張ってしまう人もいるほど。また、消化が弱っているときは、お肉やお魚も麹につけて、タンパク質の分解を進めてから調理するのもおすすめ。
といったおばあちゃんの知恵袋的な3つのこと。できることから、少しずつでも取り入れてみてくださいね。
【みんな気になるむくみケア】
□朝顔がむくむ
□夕方には脚がぱんぱん
□なんとなくだるいことが多い
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[解決策]
意識したいのはミネラルバランス。旬の夏野菜と自然の海の塩を積極的にとって。
<まいこ先生のアンサー>
むくみでひとつ意識していただきたいのが、ミネラルバランスです。鉄も亜鉛もミネラルなのですが、むくみに関係があるのが、ナトリウムとカリウム、そしてマグネシウム。特にナトリウムとカリウムのバランスが崩れてナトリウムが体に溜まると、むくみの原因に。生の夏野菜や夏のフルーツにはカリウムが多く含まれ、体に溜まったナトリウムを排出する働きも。たとえば、きゅうり、すいか、トマト、あとは通年食べられるものですと、バナナがおすすめです。
もうひとつ、ナトリウムというと塩。夏場は汗と一緒に奪われ、不足しがちです。塩っ辛いものを食べれば良いということでもなくて、自然界で生まれたナチュラルなナトリウムをとるのがベスト。たとえば、精製されていない天然の塩。私は、毎朝、天日干しされた天然の塩を白湯にひとつまみいれて飲んでいます。料理の味つけにどんな塩を使うかでも変わってきます。また、体がむくんでいると、細胞や粘膜もむくんでいて、胃腸や鼻喉に影響が出たり、免疫力が下がったりも。体にだるさがあるときもミネラルバランスを意識してみてください。
LESSONの最後には、個別の質問にもまいこ先生にお答えいただきました。
Q.シミやシワとの上手な付き合い方を教えてください、あまり予算をかけすぎず、笑顔が取り戻せる治療があれば教えてほしいです。
A.まず肌が衰えていく一番の原因は、加齢ではなく「光老化」。ただ、人間は、光や紫外線を浴びて元気になるところも。そこで、紫外線を浴びても肌が元気でいられるように、普段から抗酸化物質を摂っておくことが大切。なかでも、ビタミンA ・C ・Eをとっておくのがおすすめです。
それから、シミもシワも、なるべく早くケアをしてあげること。体調と同じように、体調が崩れてから対処すると時間がかかりますが、普段からケアしていれば、不調を感じても回復が早く時間もお金もかかりません。予防的なケアを含め、早め早めに対策を。
最新医療も進化していて、ナチュラルに綺麗になれるものがたくさんあります。できてしまったシミを、手っ取り早くとりたい、となるとレーザーや光治療になるのですが、テープを貼って紫外線があたらないようにしたり、メイクができないなどのダウンタイムもあります。夏場は、ピーリングやイオン導入でフォローし、紫外線が落ち着いた秋冬にレーザーや光治療を試してみると良いかもしれません。
Q. 最近、吹き出物ができるようになってしまいました。治ったあとに色素沈着してシミのようになってしまうことも……。予防と、できてしまった吹き出物の対処方法を教えてください。
A.吹き出物は、できた場所がどこかにもよるのですが、おそらく、口周りにできてしまう人が多いのではないでしょうか? 【マスクや紫外線による肌ゆらぎ】や【冷え】のところでもお伝えした、鉄分や亜鉛不足は、口周りに症状として出やすいんです。口周りの吹き出物の治りにくさを、貧血の指標と思ってもらっていいくらい。鉄分はメラニンを排出するのに必要なもの。亜鉛は傷を直すのに必要なもの。この2つを普段から補充しておくと、吹き出物の予防にもつながります。鉄分と亜鉛は、本当に大事なのです。ただし過剰摂取にならないよう、用量は守ってくださいね。
あとは、吹き出物やニキビを悪化させないためには、それらを触らないこと。触れてしまうことで、刺激になったり、細菌が入ってしまうこともあり、触れることが最大の悪化因子と言ってもいいほど。とにかく触らないことも大切です。
Q.サプリメントを買うときに注意すべきことは?
A.ひとつは添加物があるかないか。成分表を確認して、人工甘味料がトップにきているものは、あまりおすすめできません。成分表は配合量の多いものから順番に記載されているので、最初の3つくらいを確認するのでも良いと思います。あとは、海外のサプリメントは、日本人にとって成分が過剰なときもあります。ベストなのは、信頼できるクリニックや医師に、それぞれの体や悩み、症状にあったサプリメントを処方してもらうこと。当クリニックでも処方は可能です。遠方の方には、サプリメントの写真を送ってもらって、アドバイスをすることも。自分の体にあったサプリメントが見つかると良いですね。
さて、1時間におよぶオンラインレッスンのまとめ。長文となりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。もっと、まいこ先生に個人的なことや美容医療のことを相談してみたいという方は、ぜひ、「まいこ ホリスティック スキン クリニック」までお問い合わせを。クリニックではオンライン診療も行っているので、遠方の方でもご相談可能です。また夏頃を目処に、サプリメントやハーブティーなどを購入できるオンラインサイトのオープンも予定されているのだそう。詳しくは、クリニックのホームページからご確認くださいね。それから、まいこ先生の著書『美しい肌が生まれるところ -腸とこころをととのえる 』にも参考になる情報が盛りだくさん。ぜひチェックしてくださいね。
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