Fashion信じるおしゃれ

【心地よい家。心地よい時間】人が集まる家のキッチン by 松井美緒

インテリアのリレー連載がスタート! 大草直子が、「インテリアのヒントを見つけたい(笑)」と気になっている方のご自宅にお邪魔し、お気に入りの場所やその場所での過ごし方を、お一人につき、全4回で紹介します。記念すべき初回のゲストは、モデルの松井美緒さん。

料理本を出すほど本格的に料理をされる松井さん。ご主人の松井稼頭央さんが、現役選手の頃は(現在は埼玉西武ライオンズ二軍監督)、20人前の料理を作ることもざらにあったそう。まずは、松井さんが1日の中で一番長い時間を過ごす、こだわりのキッチンを見せていただきました。

開放感と清潔感溢れるこだわりのキッチン

キッチンで一番こだわったのは、台の高さ。身長161cmの私が作業しやすいよう、高めに設定してもらいました。実家から母がやってくると、使いづらそうなんですけどね(笑)。

電子レンジや炊飯器などのツールは見えないように棚の中に収納しています。生活感のあるものは、すべて見せずにしまうことで、スッキリしたキッチンを心がけています。

キッチンもそうですが、私がインテリアで心がけているのは、なるべく「角」を作ること。そうすることで、全体がシャープに引き締まります。その中に「丸」を少し足すことで、バランスを取っています。

キッチン中央にあるフライパンやカッティングボードの収納。ほとんどのものが棚の中に収納されているなか、唯一とも言える、見せる収納。実用的でありながら、おしゃれにも見えるテクニックにセンスが光る。


料理は小分けにして冷凍保存。
出し方次第で、残り物も素敵な一品に

効率を考え、料理は多めに作り、小分けにして冷凍保存します。いつでも、すぐに温めて食べられるよう、一人分ずつジップロックに入れて。

これが、かなり時間短縮に繋がっています。例えば、残り物を少しずつお猪口に入れて出すだけで、ちょっとした前菜やお酒のおつまみとして成立しちゃうんです。

「これも昨日の夕食の残り。こんな風にボードにお猪口を並べて盛り付けるだけで、おしゃれに見えますよね。食べ過ぎ防止にもなりますし(笑)。だから、家にはお猪口がたくさんあるんです」と松井さん。

器も大好きで、少しずつ集めています。母が陶芸をするので、母が作ったものも多いんですよ。私は和食器が好きなんですが、母の影響もあるかもしれません。

松井さんの器コレクションの一部。一番上の長方形と左上の器は松井さんのお母さま作。

基本的に、白い器はあまり買わないようにしています。色物の方が、料理が美味しそうに見えるから。春巻き2本を並べるのでも、白の器だと、葉物野菜を足してグリーンをプラスしたくなりますが、黒の器なら、春巻きだけでも素敵に見えるんです。

ただ、食卓に並べるときは、和食器ばかりにならないようにしています。全てが和食器だと、全体が重くなってしまうんです。ガラスの器を混ぜたり、高低差をつけると、メリハリがつき、賑やかになりますよ。

大好きな器を収納するときは、割れないよう、そして傷がつかないよう、キッチンペーパーを間に挟み、器同士が触れ合わないようにしているのだそう。

編集部から松井さんへ

器/g GIFT AND LIFESTYLE

器好きという前情報を得て、松井さんに手土産で持って行ったのは、作家ケイ コンドウさんの作品。暖かみがありながらも、淵のない、やや玄人向けの和食器。松井さんも気に入ってくださったようなので、この一皿にどんな料理を載せてくださるのか楽しみです♡ その様子は、松井さんが主宰するサイト「10pm for luxury」 にて近々公開される予定。お楽しみに!


Profile

松井美緒

CMモデル、ナレーターなどを経て、結婚後しばらくお休みをしていたが、現在は雑誌『STORY』のモデルとして活躍。夫は、元メジャーリーガーで現在は埼玉西武ライオンズ二軍監督である松井稼頭央さん。 インスタグラム(@mio.matsui)から伝わる、手際の良さや美しく盛り付けられた料理の腕が評判を呼び、著書『松井家のおもてなしご飯』(世界文化社)も好評。松井さんが主宰するサイト「10pm for luxury」 では食やライフスタイルにまつわるブログを日々更新しているほか、料理関連グッズも人気。

House & Model/Mio Matsui
Photograph/Akari Nishi
Hair&Make-up/Wakana Goto
Text/Momoko Kawakami
Edit/Ayako Suzuki