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【わたしがラクする整理術】心をととのえる「マイノート」 〜 Emiさんの場合 〜

整理収納アドバイザーのEmiさんによる、暮らしが、そして、わたしがラクになる整理術の特別連載。最終回となる今回は、Emiさんの「マイノート」の中身をご紹介。中身だけでなく、Emiさん流のマイノートの活用方法や、マイノートを通して得られたことも教えてもらいました。

大草: 前回の「マイノート」の作り方、とっても興味深かったです。人と比べるのではなく、「昔の自分」と「今の自分」を比べられたり、自分の好きだけでなく、クセや苦手も見えてきそう。ただ、それには続けることも大事。Emiさんが、2004年から「マイノート」を続けてこられたのには、なにか秘訣があるの?

Emiさん: 65冊続けている「マイノート」ですが、実は、「書くのが面倒〜!」だと思う日もあるのが正直なところなんです。ただ、今まで長年ノートを続けてきて、育児で初心に返らせてもらえるページ、落ち込んだときに元気をくれる内容、何気なく書いていた仕事のアイディアに、自分自身が助けられたことがたくさんあって、マイノートがあったからこそ今の私があると思っているんです。だから「書くのが面倒〜!」よりも、「書かないともったいない〜!」と思う気持ちのほうが勝ってきていています。


\私のマイノートの中身/

■参考にしたいコーディネート

私は洋服の買い物に時間がかからないほうですが、それはマイノートのおかげだと思っています。普段から、雑誌を見て「いいな!」と感じたコーディネートや洋服、小物の写真はマイノートに切り貼り。ただ貼るだけではなく、いいなと思ったポイントも一緒にメモしています。こうすると、あとで見返したときに写真のどこをいいと思ったのか思い出せるからです。雑誌の切り抜きがたまっていくと自分の「好き」が見えてくるので、目指すスタイルや今欲しいと思っているものがはっきりしてくる気がします。


■子どもたちからもらった手紙

小さな頃から子どもたちが時おり渡してくれる手紙。愛情をまっすぐに伝えてくれる文面は、何度見返してもいいものです。特に仕事で疲れたときに見返すと心がほっとほどけるような気がします。すべて貼るとノートがパンクしてしまうので(笑)、特にうれしかったものを厳選して。私がマイノートに手紙を貼っているのを見ると、子どもも喜んでくれます。「大切にしてくれているんだな〜」と感じ、うれしく思うそうです。

■かぞくの病気の記録

「ここに蕁麻疹が出た」「子どもが熱を出した」など、自分と家族の病気についてもすべてマイノートに記録。同じ症状が出たときに前回の経過を振り返ることができるし、病院で受診するときの説明にも役立ちます。
家族の病気の記録を始めたのは、双子を出産してから。ふたりとも風邪など病気の頻度が高く、長引くことも多かったので、簡単に記録をつけ出しました。すると同じ病気になったとき、前回はどうしたか、どうすれば回復が早いか、というパターンが見えてきたのです。どこに残しておこう?と迷う記録はマイノートにつけておくと、後々に必ず役立つと感じています。

■新聞記事のスクラップ

『今日』伊藤比呂美訳 下田昌克絵(福音館書店)朝日新聞大阪本社版 2014年11月6日付

これは、たまたま手に取った新聞で見つけ、心うたれた詩です。育児中のお母さんが、今日は家事を何もしなかった。だけど、子どもが泣き止むまでずっとだっこしていた、歌をうたった、していいことと悪いことを教えた。それなら、私はちゃんとやったんだ……と、自分に言い聞かせるような詩です。読みながら涙が込み上げてきて、双子が産まれてすぐ、ナーバスになっていた頃に出会いたかった〜と思いました。このページをブログ記事にしたところ、多くのママさんから反響が寄せられました。
誰にどう思われても、自分たち家族にとって一番大切なことが何かを忘れない。この詩を読み返すたび、そんな原点にいつも立ち返らせてもらえます

■クラス通信

これは子どもの小学校のクラス通信。先生が当時流行っていた芸人さんのネタ(35億!)を使って授業をしてくださった内容でした。これを見て、「片付けが苦手な子たちに伝えるには、テレビで流行っているギャグを混ぜたりするのもいいな〜」と思ってメモしました。学校のクラス通信や新聞などで、「伝え方がいいな!」と思ったものはこのように残しています。一見自分と関係なさそうなことでも、自分の仕事のジャンルに置き換えて考えてみるとアイディアが湧いてくるんです。

■「大草さんと初めてお会いした日」

今年2月、大草さんとサンケイスポーツの竹下聖さんとトークイベントでご一緒した日のページです。大草さんが「5年周期で人生を考える」とおっしゃっていたこと、「何かお仕事ご一緒しましょう」とお声を掛けてくださったことがうれしく、こんなメモを残していました。大草さんと出会い、こうして連載をさせていただいたのも、マイノートのおかげ、なのかもしれません!

いよいよ今日でラストとなりました。
本当に貴重な機会をいただきありがとうございました!

「好き」や「気づき」がたくさん集まったEmiさんの「マイノート」。一部をのぞかせていただいただけでも、なんだかわくわくしたり、じーんとしたりして。これが、もし自分の「マイノート」だったら?
さて、ご好評をいただいたEmiさんの連載ですが、全8回の予定でしたので、今回が最終回となります。最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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profile

Emi

整理収納アドバイザー/「OURHOME」主宰。兵庫県西宮市在住。カタログ通販大手勤務を経て、現在夫と14名のスタッフとともにウェブサイト「OURHOME」を運営。暮らしをラクにするコンテンツの発信、オリジナル商品の企画・物販、参加型のレッスン開催を行う。その他、大手メーカーや不動産会社との共同開発、著書15冊刊行など多方面で活躍中。近著は『わたしがラクする家事時間』(ワニブックス)、『わたしがラクする服選び』(大和書房)。10歳の男女の双子の母。

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