Life style今日も一日おつかれさま

波と海

「私」と世界の関係性についての比喩、その2。

私は自分が波だと信じて、あっちの大波やこっちの小波と自分を比べて、勝った負けたと騒いでいます。でも、波の本体は海なんです。同じ海水でつながっている。比べることには本当は何の意味もないと気づけば、ずいぶん世界の見え方が変わります。

といっても、常に海である自覚を保つことなんてできないから、そうかなって思った瞬間、またすぐになんか腹減ったなとか、あいつは嫌いだとか、私の方が優秀だとか、そんな事ばっかり頭に浮かんできます。でも、波か海かの二択ではなくて、波は波であると同時に海でもあるという感覚をどこかに持ち続けることで、やっぱり日々は少しずつ変わってきます。

波へのこだわりを捨てることはできなくても、本来は海だよねっていうことに気が付いていること、知っていること、それはやっぱり大きな違いがあって。あの人が憎いとか、この人が好きだとか、波はそのときどきでいろんな波立ち方をするわけですけど、心の底で「まぁ、どうせ波なんだから、たいしたことはない話だよね」っていう風に、どこか引いて見られる目を持てるようになります。



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