整理収納アドバイザーのEmiさんに伝授していただく、“暮らしをラクにする方法”。第三回は、Emiさん流のランドリーのととのえ方をお届けします。生活感がでやすく、なかなかすっきりさせるのが難しいエリアですが、Emiさんのランドリースペースは驚くほど、すっきりとしていて清潔感に溢れていました。その秘訣とは?
見た目の清潔感と機能性を両立させる
ランドリースペース
ランドリーは狭い場所ですが、ここで家族全員が身支度し、毎日洗濯もする実は多機能な場所。だから昨年リフォームしたとき、お風呂はあえてサイズダウンして、ランドリーを広めにとってもらいました。スペースに余裕ができたぶん、これまで置いていた衣類だけでなく暮らしの道具も一緒に収納できるように。 洗面台周りは目に入りやすい場所なので、すっきりと気持ち良い空間を目指しています。鏡のウラが3つの棚に分かれているので、「夫」「私」「子どもたち」に分けて個人のモノをしまい、共用のモノのみ外に出すように。出しっぱなしにするモノは掃除用品などもできるだけ気にならないデザインを選び、タオルは同じもので揃えて見た目が煩雑にならないようにしています。こうして、少しずつランドリーを機能性と見た目の清潔感を兼ね備える場所にととのえてきました。
✔ タオルは同じものを揃えてすっきり
✔ 掃除用品は出しっぱなしでも気にならないデザイン
✔ 洗面所は衣類も暮らしの道具も一括収納
タオルは統一してすっきりをキープ
洗濯をラクにするため、バスタオルは持たずフェイスタオル派のわが家。家族が取り出しやすいように、オープン棚に11枚ほど重ねて置いています。オープン収納は見た目が煩雑になりがちなので、同じタオルで揃え、たたみ方と向きも揃えて置くように。それだけでも洗面所がすっきりします。ほとんどの洗濯物はたたまなくていい仕組みを作っている私ですが、タオルだけは洗面所のクリーンな印象を保つため、昔から少しの努力を続けています。タオルは毎年夏に総取り替えするのですが、
・すべて同じモノ
・無地
・白以外の色
にするのがルールです。こうすると見た目がいいだけではなく、種類やオモテウラ、汚れを気にしなくていいので日々の管理がラク。今使っているネイビーのタオルはセブンイレブンのPB商品です。質が良く価格もこなれたモノを見つけ出すのも毎年の楽しみです。
掃除用品は出したままでも
OKなデザインを
掃除用品を選ぶときは「出しっぱなしでも気にならないかどうか」にこだわります。見せる収納なら掃除用品が取りやすく、自然と掃除の頻度が上がるからです。洗面所で使っているのは、くすみカラーのマイクロファイバータオル。洗面所になじむデザインのタオルホルダーを鏡につけ、ワンアクションでタオルが取れるようにしています。洗面所の掃除は一度にやろうとするといしっかり時間がとられてしまいますが、毎日のちょこちょこ掃除なら隙間時間で済みます。お湯が出るまでのちょっとした時間に、このタオル1枚で鏡を拭いたり、シンクを拭き上げたり。特別な掃除の時間は取らず、ながら掃除できれいをキープしています。
【洗面所収納①】
スペースをたっぷりとって、
暮らしの道具も一括収納
洗面台の背面の収納スペース。ここはキッチンとつながっていて家族みんながよく通るので、ランドリーと「情報ステーション」を兼ねています。情報ステーションとは私の造語で、子どもの学校の書類から工具まで暮らしに必要な道具を一括管理するスペースのこと。あちこちに分散せず一箇所にまとめることで管理がしやすく、家族も自分で探しやすいので、住まいを変えても情報ステーションは常に自分で作っています。こちらに収納しているのは、
・取扱説明書
・工具
・裁縫道具
・文房具
・子どもの学校書類
などなど。書類は書類ケースに入れ、それ以外は無印良品の引き出しケースに1ジャンル1ボックスで収納しています。「ランドリーにそんなモノを置くの!?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はスペースの名前に捉われて使いやすい場所に使いやすいモノを置かないほうがもったいない、と感じるほう。「普通はこう」という固定概念を拭うのは難しいですが、他でもない自分たち家族が使いやすいように、収納はどんどん自由にデザインしていいものだと思っています。
【洗面所収納②】
家族全員分のパジャマと下着も
引き出しに収納
暮らしの道具以外で洗面所の背面スペースに収納しているのは、
家族全員分の
・パジャマ
・下着
・靴下
です。どれも乾燥機OKにしているので、乾燥まで終えたあと、クローゼットまで移動せずにこの場でしまうためです。お風呂上がりの着替えもここなので、使うときにもしまうときにもラク。暮らしの道具と同じで「使いモノを、使う場所に」収納するのがラクな収納の原則です。また、洗濯物を移動が最小限になる動線を作ると、リビングが散らからない仕組みになります。収納は人別に、1ジャンル1ボックス収納。子どもがパッと見てわかりやすいように、それぞれのボックスにイラストとテキストをラベリングしています。
【洗面所収納③】
製氷皿を仕切りに使ってピアスを収納
洗面所の収納スペースの引き出しの中には、ピアスも入っています。洗面所に置くとメイクした後すぐ着けられるし、帰宅して手洗いした後すぐ外せるのでスムーズ。使わなくなった製氷皿が仕切りにぴったりで、特別な収納アイテムは買わずこれをピアスケースにしています。ピアスの着脱をラクにするために工夫しているのは、キャッチをひとつのスペースにまとめて入れること(写真右下)。こうするとキャッチを戻す手間がいらず、着けるときのアクションも減ります。キャッチの色は混じってしまいますが、人に見えない箇所なので色合わせはしなくてもいいと割り切っています。
すっきりと清潔感があるだけでなく、実用的でもある、Emiさん宅のランドリーエリア。いかがでしたか? すべては難しくても、少しでも真似できそうなアイディアを見つけてもらえたら嬉しいです! さて、次回は、6月19日(金)に「【わたしがラクする整理術】 家のととのえ方〜クローゼット&玄関編〜」をお届け予定です。お楽しみに!
【関連記事】
■【わたしがラクする整理術】家のととのえ方 〜リビング編〜
■【わたしがラクする整理術】家のととのえ方 〜キッチン編〜
Profile
Emi
整理収納アドバイザー/「OURHOME」主宰。兵庫県西宮市在住。カタログ通販大手勤務を経て、現在夫と14名のスタッフとともにウェブサイト「OURHOME」を運営。暮らしをラクにするコンテンツの発信、オリジナル商品の企画・物販、参加型のレッスン開催を行う。その他、大手メーカーや不動産会社との共同開発、著書15冊刊行など多方面で活躍中。近著は『わたしがラクする家事時間』(ワニブックス)、『わたしがラクする服選び』(大和書房)。10歳の男女の双子の母。
HP&オンラインストア: ourhome305.com
ブログ:ourhome305yomu.com
インスタグラム:@ourhome305 /@emi.ourhome
House & Model & Photograph/ Emi
Text/Toko Sugimoto
Edit/Ayako Suzuki