Everyday happy大草直子の毎日AMARC

2020.08.31

「買える」名品。フリッツ・ハンセンのセブンチェア

デンマークの空間の作り方、光の取り方、そして「暮らす」ことへの愛情が好きです。今年は訪れてみたい、と思っていた国の1つでした。残念ながら、まだまだ海外旅行を、という状況でも気分でもないので、今はインテリアで♡

今の家に引っ越してから4年が経ちました。数年は、この壁、この床、光をシンプルに楽しもうと思っていました。必要最低限なものだけを揃え、味付けはこれから楽しみながらゆっくり♡なんて。

あえて家族の写真立ても飾らず、絵も置かず。なんでしょう、一度「味付けを置いてしまう」と、そのままの状態で10年、みたいなことになってしまうな、と思い。

ダイニングテーブルやリビングルームも同じ。前の自宅から持ってきたもの、新しく揃えたもの。「暮らすこと」を一気に整えようとは思っていないので、しばらく新旧ミックスで使っていました。ただ、ダイニングテーブルの古い椅子は、ここ数か月で圧倒的に増えた「ダイニングワーク」には硬すぎる(泣)。高さも少し低すぎて、子供たちも座りづらそう。

カイザーイデルのペンダント、「実はペンダントはテーブルの天板から60-70cmの高さに吊るとグッと雰囲気が出ます」という、スタッフの方の言葉に、すぐに実行。食事が温かく、そして美味しそうに見えることに驚き。

と、ここ数か月、ずっと椅子をチェックしていましたが、決めました♡ 冒頭でつぶやいた、憧れの国、デンマークを代表する建築家、アルネ・ヤコブセンの代表作、セブンチェアです。背と座が一体化した、滑らかな曲線が、本当に美しい。優美でありながらマスキュリン。リラクシングなのにどこかモダン。発表されてから60年以上も経つなんて信じられない! スタッキング(積み重ねられる)できるので、使わないものは場所をとらず収納できるのが、日本の住宅にもぴったり。

こんな予備知識を入れながら、青山のフリッツ・ハンセンに向かったのは春の初め。スタッフの方のデンマーク家具愛に感動し、「セブンチェアは、買えるアートピース。美大や建築家の学生さんが、自分の部屋にアートを、と1脚買う人も多い」という話に、震えました(笑)。一目ぼれしたのは、日本に数脚しかない、ニュアンスカラーのレザーが貼ってあるセブンチェア。我が家のグレイッシュな床に合うのでは~~~と興奮。そして我が家の床はリアルなウッドフロアなので、家族が裸足で歩き回り、その色を変えてくれます。その経年変化は、同じように椅子のレザーにもシンクロするなあ、と、なんだか運命を感じてしまいました。そうして、心を決めて再度店に行ったら、既に国内には1脚だけ。

元々、ダイニングテーブルはヴィンテージの1脚も入れて、3種類をミックス。素材も色もフォルムも様々。なんだか、我が家の個性みたいで良いじゃない! と思っているので、レザーのセブンチェア、1脚購入しました。姿だけではなく、座った時の、このストレスのなさ。背面座面一体化ゆえの、なせるワザでしょうか。

この造形美。本当に座り心地が良いことにも感動しました。毎年新色、新作が出続ける、この安心感たるや。買い足しができる、いつでも修理を頼める、というのも明日たるゆえん。

この姿良し、座り良し(笑)のセブンチェアにいたく感動し、その後、フリッツ・ハンセンでの買い物は続くことになりました。その話は、また次回に!

そうそう、私たちには少し硬い? と思っていた古い家具は、夫が友人のネットワークを使って、遠い知り合いに譲りました。良かった、あの椅子もセカンドライフが決まって。こういう、愛のあるひと手間ができる夫、心からリスペクトしています。

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