Blog大草直子の毎日AMARC
今年の5月にご招待いただきました、イタリアのフランチャコルタ。ご存じの通り、ミラノから1時間半、イゼオ湖を擁する自然豊かな場所。この地区で作られる、瓶内二次発酵のワインをフランチャコルタ、と呼ぶわけです。製法はフランスのシャンパーニュと一緒。シャンパーニュのメゾンは、大小合わせて5000軒弱あると言われているのに対して、フランチャコルタは120軒強。はい、規模が違います。どちらにも良さがありますが、この、まだ小さなコミュニティだからこそ、1つ1つの生産者の個性が際立ち、さらに、特徴が濃くて深いのかな、と思います。
さらにぶどうがシャンパーニュに比べ、酸がそれほど強くなく、その酸とバランスを取るための加糖をほとんどしなくても、しっかりとした味わいになる! だから、最初の乾杯だけでなく、和洋中、どんな料理にも合うから結構飲めてしまう(笑)。10年前に1度、そして今年と、2度訪れた際に、いくつかのワイナリーを取材させて頂いたのですが、中でもとても印象に残ったのが「マイオリーニ」というブランド。
今のオーナー(写真のチャーミングな方です)のシモーネさんは3代目。周辺の山も彼のものだそうで、毎年トリュフ狩りにも行くそうです(!)。ワイナリー内には小説『白鯨』をモチーフにした彫刻が飾られ、シモーネさんの部屋には日本由来のアートがたくさん。地域に根差し、芸術を愛し、家族と密接な時間を過ごす、そんなイタリアの豊かな生活を実践されているからこそ、素晴らしいフランチャコルタができるんだなあ、と感じ入りました。
シモーネさん、先日日本にいらっしゃり、インポーターのreale cantinaの皆様、あとは取材をご一緒させて頂いた、FORZA編集長の干場義雅さん、小学館の下河辺さやこさん、そしてYouTubeが大人気の料理家fabioチーム、アテンドしてくださったPRの千代美さんとディナーを。
高輪のカリヨン、アナウンスがあったときは、なんでフランチャコルタでフレンチ? と、思ったのですが、とてもよくわかりました。素材の味を生かした繊細なお味付にマイオリーニはぴったり♡ 中でも私は、白ブドウだけで作られるサテンが好き。淡いゴールドのカラーでまず上がり、きめ細やかな泡でさらに上がり、ミネラル感たっぷりのファーストタッチで、料理と、食事の時間への期待感が一気にふくらむ。←熱込めすぎ(笑)。みなさまも、お祝いの席、特別な夜、1日のんびりした昼下がり、ぜひお試しください!