Life style 私と人生、「5つのマイルストーン」

報道の現場では、どのような装いが正解なのか? ロールモデルになる人も、教えてくれる人もいなかったため、安藤さんは自分で試行錯誤するしかなかったという。
安藤「当初は、原色のスーツを着ていたりもしました」
木佐「安藤さんにも、そんな時代があったんですか!?」
安藤「ボディコン全盛期でしたからね。でも、番組関係者や観ている人たちはよろこんでくださっていたみたい」

木佐「華やかですし、キャスターという立場ですからね」
安藤「でも、『安藤さんがこんな服を着ていた!』と注目されるようになればなるほど、『ファッションじゃなくて、仕事をみてほしい』と思うようになっていきました。だから、原色スーツとはおさらばして、超ミニマムな装いの時代が来るわけです」



安藤「報道の現場では、何を着るかよりも、何を取材してどう伝えるかが重要。当時、男性の報道記者は“ねずみ色”のスーツを着ていて、服装には無頓着だったし、誰もその格好について何も言わなかったんですね。私も自分のファッションではなく、何を伝えるかを聞いてほしいという思いが強まっていったから、白いシャツ、黒や紺のジャケット、取材でも動きやすいストレッチの効いた黒いパンツなど、どんどんシンプルなものを選ぶようになり、“小さいおじさん”と言われたことも」
木佐「ショートヘアにしたのもその頃からですか?」
安藤「そう。髪があると、それ自体が余計な情報になるから切っちゃった。取材で忙しすぎて、さっとシャワーを浴びて出るような毎日でしたし、紛争地域では髪を洗えないことも。ショートヘアを選んだのは、必然でもありましたね」

一方で、「報道現場ではこうあるべき」といった、意味のないルールには異を唱えた。例えば、湾岸戦争の現場中継で寒かったため、ストールを身に着けていたところ、ストールを取るよう指示されたが、そのまま中継を続けた。またある時は、防寒対策で黒い手袋を着用しながらリポートしようとしたら、「手袋を取れ」と言われた。もちろん安藤さんは手袋を取らなかった。
安藤「寒くてもコートを着ない、手袋をつけないで中継するべき、という考え方がわからない。私はそういうものを身に着けていても、充分現場でのTPOをわきまえているつもりです。着用していることによって、私が伝えようとしていることの誠意をはかられたらとんでもない! と思いました。」

かつて、原色のスーツを着た安藤さんがもてはやされていたのは、「ニュース番組の華」などといった思い込みが、番組制作者にも、視聴者にもあったからだ。しかし、安藤さんは女性がメインキャスターとして力を発揮していくには、どこかで添え物的な要素を排除しなければ始まらない、と考えるようになっていったのだ。
安藤「私、パンツスーツやダークスーツを身につけるようになったことについては、自負があります。あの姿は、私が画面から情報を伝える立場としてのプライド。私はあくまで伝えたいことを一番に伝えたいだけだったのです」


後編では、人生を豊かにしてくれた愛犬との出会いやトレーニングを始めた理由など、今の安藤さんをつくる日々と、そのしなやかな生き方に迫ります。7月30日(木)公開予定。お楽しみに。


YUKO ANDO’S COMMENT
「ノーカラージャケットのシャープなVラインが印象的でした。中に合わせるものとのバランスもとりやすく、今回はあえてVネックを重ねることで、ほどよい抜け感が生まれました。きちんと感がありながらも、堅くなりすぎないところがいいですね。
スカートは、ジャケットと共地の膝丈デザインもありましたが、今回は、あえてロング丈をセレクト。その方がフォーマルになりすぎず、肩の力が抜けた雰囲気になると思って。もともとIラインのシルエットが好きなので、そのバランスもしっくりきました。
実は、『SOÉJU(ソージュ)』のお洋服は普段から愛用しています。シルエットが本当にきれいですし、素材にも上質感があります。シワになりにくく、きちんと見えるのに気負わずに着られる。そんな自然体でいられるところが好きなんです」




AYAKO KISA’S COMMENT
「初めて『SOÉJU(ソージュ)』の服を着させていただいたのですが、すごくいいですね! 生地がしなやかで、上品な質感。とても着やすいです。ブラウスは、肩から二の腕にかかる袖のラインが絶妙。気になる部分をさりげなく隠しながら、腕をすっきり見せてくれるのが嬉しいですね。
アナウンサーは仕事柄、立っていることも、座っていることもありますが、シワになりにくいので、そのどちらも美しく見せてくれます。特にパンツは、ストンとした落ち感があり、はくだけで着こなしがキリッと引き締まります。ウエストの後ろがゴムなので、長時間座っていても楽ですし、フロントのインベルトが太めなのでお腹周りもすっきり見えます。
やわらかなピンクベージュもきれい。肌なじみがよく、顔まわりに明るさと血色感を添えてくれるところも気に入りました!」



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※本記事内の過去写真は、安藤優子さんよりご提供いただきました。
Photos / Tomoko Meguro
Hair&Make-up / Yukie Shigemi(Yuko Ando),
Noriaki Uesugi(Ayako Kisa)
Styling /Aiko Ishihara
Text / Akiko Yoshikawa
Edit /Ayako Suzuki(AMARC)