Life style 私と人生、「5つのマイルストーン」
人生には無数の選択肢があり、その一つひとつを選び続けて今がある。そして、ふと来た道を振り返ると、いくつかの節目(マイルストーン)があることに気づくだろう。さまざまなフィールドでキャリアを重ねてきた、歩みを止めない大人たちの物語──。

大学在学中から30年以上にわたって生放送の現場に立ち続けてきた安藤さんは、2020年9月に「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ)の司会を卒業した。翌年に始めたインスタグラム(@yukoando0203)で、日々のコーディネートや手料理などを投稿したところ、注目を集めることに。67歳になった現在も、テレビ出演に加え、大学の教壇に立ったり、講演活動を行ったりと活動的な毎日を過ごしている。
後編では、長年の親友でもある木佐彩子さんを聞き役に、キャリアの傍らで変化していった暮らしや価値観を振り返りながら、これからの人生に思いを巡らせる。
安藤優子(あんどう・ゆうこ)
キャスター/ジャーナリスト。1958年、千葉県生まれ。1980年からテレビの報道番組に携わり、要人インタビューをはじめ国内外で豊富な取材経験を持つ。2026年4月より法政大学キャリアデザイン学部兼任講師に。夫と愛犬・タンゴの2人+1匹暮らし。
Instagram @yukoando0203
聞き手:木佐彩子(きさ・あやこ)
フリーアナウンサー。1971年、東京都生まれ。小学2年~中学2年までアメリカ・ロサンゼルスで過ごす。フジテレビアナウンサーを経て独立。情報・報道番組を中心に活躍。安藤さんとは30年来の親友。
Instagram @ayako_kisa
国内外での取材を重ね、メインキャスターとして確固たる地位を築くなかで、報道の現場にふさわしい装いを確立していった安藤さん。しかし、40代を迎えた頃、それまで着こなせていた服が、次第に似合わなくなってきたことに気づく。

安藤「私は自分で車を運転して移動することが多いのですが、その頃、信号待ちをしている時に、横断歩道を渡る若い女の子を探しては、お腹が出ていないかチェックしていたんです。意地悪ババアみたいでしょう(笑)? それで、自分と同じような体型の子を見つけると、『まだ若いのにね!』なんて思っちゃう。そんな自分にはたと気づき、『私って醜い!』って愕然としたんです。そんな自分が嫌でたまらなくて、トレーニングを始めることにしたんです」
やると決めたらとことん突き詰めてしまう安藤さん。半年間、トレーニングに励んだものの、やりすぎから貧血に。「アスリートのような状態です」と言われ、ドクターストップがかかってしまった。
安藤「でも、その半年間で体重が落ち、体型も戻すことができました。そこから、ファッションもさらにミニマムに。白いTシャツとジーンズもそう。この組み合わせが似合わなくなったら、私は終わり。そう思い、トレーニングも習慣になりました」

木佐「安藤さんってご自宅でもきちんとしていて、シャツもインしてますよね」
安藤「トレーニングを始めたことによって、自分の身体の主(マスター)は自分自身であることを実感できたんです。誰かが私を太らせたんじゃない、自分がそうさせたんだって。その気付きはすごく大きかったですね。あと、トレーニングをすると、とにかく気持ちがいい! 朝7時にジムに行って、2時間みっちりやってシャワーを浴びて仕事に行く、みたいな」

安藤「それによって私の硬直していた精神の風通しがすごくよくなった感覚がありました。父が亡くなる寸前の、正月三が日も毎日トレーニングしていましたし、母を介護している時もそうでした。トレーニングをすることでネガティブな感情を少しコントロールできるようになったと思います。今も週1回は1時間半くらいやってます」
木佐「ゴルフもやっているし、毎日犬の散歩も行ってますよね? 仕事が忙しくても、身体を動かすことでバランスを取っているんでしょうね」
父との別れを経て、安藤さんが自分に許したこととは?