Life style 私と人生、「5つのマイルストーン」

テレビを通してさまざまな出来事を伝えてきた安藤さんは、2023年から大学の教壇にも立っている。現在は法政大学キャリアデザイン学部の兼任講師として、「多文化社会論A」の講義を担当している。
安藤「大学生なんて、私からすれば、人生の後輩も後輩じゃないですか。でも、けっこうタメ口をきいてくる(笑)。そういう子たちに、今まで見てきたことや聞いてきたことを伝えるのって、なかなかハイカロリーで面白いんですよ。それと同時に、人に何かを伝えるということは、テレビを通してだけではなく、直に伝えないと熱量が伝わらないことも感じました。それに、学生たちの考え方が私の刺激にもなっているんです」
木佐「学生たちに何かを気付かされたエピソードはありますか?」
安藤「いっぱいあるの! 私たちが生きてきたのは、本田圭佑さんじゃないけれど、それこそ“イケイケドンドン”な時代。でも、今の大学生たちは、“失われた30年”といわれる時代に生まれ育っているから、将来に対する安定志向がものすごく強いんです。『一旗揚げてやろう』なんていうことはほとんどなく、とても堅実で合理的」
木佐「今の時代、みんな”ちゃっぴー”ことChatGPTに聞いたりしますからね」
安藤「そうそう! でも、“ちゃっぴー”がいつも本当のことを言ってくれるとは限らないですからね。あくまで、インターネット上にある情報の借り物であって、“ちゃっぴー”自身が経験したことではない。でも、学生たちが安定を求めるようになった時代背景を考えれば、さもありなん、と思います。日本社会はどんどん内向きになり、規模感も小さくなっている。だからこそ、世界にはもっといろいろなことがあるんだよ、ということを知ってもらいたいし、それを伝えることが、今の私の一番の楽しみかな」
さらに安藤さんは、同世代の女性たちにも伝えたいことがあるという。それは、年齢を理由にファッションの選択肢を自ら狭めないでほしい、ということだ。
安藤「これ、ずっと言いたかったんですけど、同世代の人たちって”着ること迷子”になっているような気がするんです。自分がどんな服を着たらいいのかわからないってことです。『65歳を過ぎているのに、こんな服を着るのはおかしいかも』とか。どうして、自分で自分を枠にはめてしまうのだろうかと。そういう考え方にとらわれている人には、ぜひ抜け出してもらいたい!
インスタのフォロワーさんから『そんな服を着てもいいんですね!』とコメントをいただくことがあるのですが、そうすると『あなたも好きな服を着ればいいじゃない!』って思うわけですよ。でもそれってきっと、周りが褒めないから、というのもあると思うんですよね。褒めてもらえない経験を重ねるうちに、自ずと自分を枠にはめ込んでしまうのでしょうね。だから、そんな枠から自分を解放して、いろいろな服を着て欲しい。そのほうが、絶対にかっこいいし、素敵だから。声を大にして伝えたいんです」
木佐「今のお話を聞いて思い出したのですが、日本人が人生の最後に抱く思いのナンバーワンって『後悔』だそうです。海外は必ずしもそうではないらしく、日本人ってやっぱり我慢を重ねて生きているのかもしれません。だから、『Go with the flow(流れに身を任せる)』で、周りに合わせて無難な服を選んでしまうのかもしれないですね」
安藤「アメリカのベストセラーに『DIE WITH ZERO』という本があるのですが、着たい服を着て、ほしいものを買って、やりたいことをやって、自分のために全部使い、死ぬ時には0(ゼロ)でいい、ということが書いてあるんです。私も自分のことを後回しにしていた、って60歳を過ぎてすごく思いました。犬ファーストではあるものの、『犬のために我慢している』なんて思っていたら、犬にとっても迷惑。だから、たまには韓国に遊びに行っちゃおうかなって(笑)」
木佐「お、ついにプライベートで国境を越えるんですね!」
安藤「服も、自分がいいな、着たいなと思ったら、我慢せずに買うようにしています。自分が幸せかどうかは、人が評価するものではなくて、自分で決めるもの。これからは、そんな生き方を目指していきたいと思っています」
人生の数だけ、心に刻まれたマイルストーンがある。次回は、新たなゲストをお迎えして、また違う5つのマイルストーンをたどります。どんな物語に出会えるのでしょうか。どうぞお楽しみに。

YUKO ANDO’S COMMENT
「ノーカラージャケットのシャープなVラインが印象的でした。中に合わせるものとのバランスもとりやすく、今回はあえてVネックを重ねることで、ほどよい抜け感が生まれました。きちんと感がありながらも、堅くなりすぎないところがいいですね。
スカートは、ジャケットと共地の膝丈デザインもありましたが、今回は、あえてロング丈をセレクト。その方がフォーマルになりすぎず、肩の力が抜けた雰囲気になると思って。もともとIラインのシルエットが好きなので、そのバランスもしっくりきました。
実は、『SOÉJU(ソージュ)』のお洋服は普段から愛用しています。シルエットが本当にきれいですし、素材にも上質感があります。シワになりにくく、きちんと見えるのに気負わずに着られる。そんな自然体でいられるところが好きなんです」




AYAKO KISA’S COMMENT
「初めて『SOÉJU(ソージュ)』の服を着させていただいたのですが、すごくいいですね! 生地がしなやかで、上品な質感。とても着やすいです。ブラウスは、肩から二の腕にかかる袖のラインが絶妙。気になる部分をさりげなく隠しながら、腕をすっきり見せてくれるのが嬉しいですね。
アナウンサーは仕事柄、立っていることも、座っていることもありますが、シワになりにくいので、そのどちらも美しく見せてくれます。特にパンツは、ストンとした落ち感があり、はくだけで着こなしがキリッと引き締まります。ウエストの後ろがゴムなので、長時間座っていても楽ですし、フロントのインベルトが太めなのでお腹周りもすっきり見えます。
やわらかなピンクベージュもきれい。肌なじみがよく、顔まわりに明るさと血色感を添えてくれるところも気に入りました!」



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※本記事内の過去写真は、安藤優子さんよりご提供いただきました。
Photos / Tomoko Meguro
Hair&Make-up / Yukie Shigemi(Yuko Ando),
Noriaki Uesugi(Ayako Kisa)
Styling /Aiko Ishihara
Text / Akiko Yoshikawa
Edit /Ayako Suzuki(AMARC)