Everyday happy大草直子の毎日AMARC

2022.09.03

サンディエゴと東京で、 離れて暮らす夫婦の事情

昨日の記事をまだの方は、ぜひお読みくださいね。今日は、夫と私はどうなったのか――というお話を。チャーリーは、中米ベネズエラ育ち、アメリカの大学に通っていました。さらに、生まれたのがニューヨークなので、米国籍も保有しています。リオが留学したい、と聞いた時、単身で寮に? ホームステイ? 夫の親戚の家で?――どういう形で行かせるか、をチャーリーと話し合いました。さまざまな方法を調べ、結局チャーリーも、今彼がやっている仕事をさらに前に進めるため、同行することに。私の妹がいるサンディエゴに決めた、とお伝えしましたが、実は彼が卒業したのはサンディエゴの大学。「いつかまた住みたい」と思っていた街なので、結果落ち着くところに着地した、という感じでしょうか。私も同行する選択肢もありましたが、残ることに。

日南子を21年前に産んで、離婚しシングルマザーの時期も過ごし。途中4年間は、夫が主夫となったタイミングもありました。どんな立場、シチュエーションであっても、「生きる」ということには選択・決断・責任がついてまわります。夫にもそれがもちろんあり、私にも。ただ、もし自分に才能や可能性、力があるのだとしたら、この21年、それらを出し続け、貯金がわずかな気がしているのも確かでした。疲れた、とはまた違う感じ。ここ数年は、家族の病気やケガや、転校、そしてコロナ禍での経営者としての焦燥感のようなものもあって。夫は、本当に優しく大きい人で、たくさんのことを担ってくれていますが、学校を含めオフィシャルなことは、私の担当。子供たちもいろいろあったので(笑)、少しいっぱいいっぱいになってしまっていたように思います。子供たちの留学の話をまとめていたときに、私が「行くか」「行かないか」は、次第に「行かない」の一択に。そう、1人で静かに内省したいな、と思ったのです。今、それをやらなければ、私はいつかきっと「私の人生を誰かのせい」にしてしまうとも。もちろん、そのことは、何度も何度も夫や子供たちとも話をし、今のところ1年という限定であるので、一度家族を「解散すること」にしたのでした。

人と会って食事をする、ブランドのレセプションに行く、展示会に行く、美術館や映画館に行く。本を読む、1人で食事をし、無言でダラダラする。さらに、セミナーを受ける、学ぶ、たくさん寝る。

子供が3人いて、経営者であり現場で働く仕事人の私には、ずっとできなかった、というかしないと決めたことでした。いくら酔っていてもソファで寝落ちもないし、ネットフリックスもアクセスしたこともありません。家族が旅立ち、まだ数週間ですが、その間、ご飯を作らずつまみとワインだけで夜を過ごしたり、2度寝どころか何度も寝たり。美術館と講演会も既に行きました。仕事もスムーズで、アイデアもどんどん湧いてきます。私がしたかった時間は手に入れました。

けれど、静かな秋の夜や仕事を終えて帰宅する途中、夫や子供たちはどうしているかな? と寂しくもなります。そして気づいたことがあります。私がいろいろなことを「やってあげていた」と思っていた家族は、全然。彼らが私に、たくさんのことを「やってくれていた」のです。そのことに早々に気づけて良かったな、と思います。家族がストレスなく過ごせるスペースを、と郊外に居を構えていますが、つくづく、この家は、人がたくさんいて動き回り、風を起こし、その風が当然雨を降らせたり、嵐を呼んだりしていたわけだけれど。その後には虹を架けていたのだなあ、と感じます。今は1人+猫。本当に音がしません。空気が動きません。家族解散の間は、事務所兼住宅で、新しい生活を始めようかな、とも思っています。また、その時はお知らせしますね。

我が家のような国際結婚でできた家族は、親せきや知り合いも世界中にいて、どこで暮らすかなんて、わかりません。私だって、急に、子供1人とスペインに引っ越すかもしれないし(笑)。さまざまなルールや習慣、常識を軽々と飛び越え、それぞれが自立し自由で、一緒にいる、ということも含め選ぶことができたら良いなあ、と思っています。

家族、夫婦ごとに、いろいろなストーリーがありますよね。

長々と、我が家の話を聞いてくれてありがとう♡

あ、私以外、もう1人の家族、「パニータのルームツアー」がAMARC CHANNELにアップされていますので、ご覧くださいね!

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